今、急激に増えている木造高層ビルについて
皆さん、こんにちは。
日本が掲げているカーボンニュートラルにおいて、今注目されている施作の1つに木材がございます。
木はCO2を吸収し蓄積してくれます。
木が成長し過ぎて腐る(腐ると蓄積していたCO2を排出します)前に、木材として使用することでCO2を減らせることが期待できるのです。
そこで、木造戸建てより多くの木材を使用する木造高層ビルが注目されているのです。
現在、日本で一番高い木造高層ビルは横浜市中区にある大林組が建築した「純木造高層ビル」です。
※地上44メートル、平均的戸建ての50軒分の木材を使用
■でも木材で建てた高層ビルって、耐震性や耐火性は大丈夫なの?
その問題を解決する一手が、「CLT」です。
「CLT(クロス・ラミネイテッド・テインバー)」とは、木造を交互に貼り合わせ強度や安定性を高めたパネルのことです。
耐震性はコンクリートとほぼ同じ、震度7クラスの揺れにも耐えられ、耐火性も炎を1時間当て続ける実験にも耐えられる実力があります。
※デメリットはコストが高く、コンクリートや鉄骨で造るより2~3割高くなる
■木材を使いすぎると、森林が減ってCO2の吸収が減少するのでは?
その問題を解決するため、日本では「エリートツリー」の研究が行われています。
「エリートツリー」は、成長のよさそうな木と木を交配させて、もう一度成長のよい木と木(いいのも同士)を交配させて育てるため、
50年かかる大きさの木が30年で育つようになるそうです。
■CO2を閉じ込めた木材を大量に使って高層ビルを建てる→新たな植林で、さらにCO2を吸収する
このサイクルが達成できたら、CO2の排出量を抑えることができるという素晴らしい取り組みだと思いませんか。
化石燃料の利用率が高い日本では、経済成長するためにCO2の排出が欠かせません。
しかし、排出した分のCO2を吸収できればネットゼロ(CO2排出総量)です。
そこで今、「エリートツリー」、「CLT」などの研究や「木造高層ビル」化の実現を進めて、ネットゼロを目指しています。
この話を聞いた時、日本の開発力は凄いなぁと思うと同時に、何か貢献できればと思いました。